長かった梅雨も明けて、ようやく夏らしくなってきました。我が家ではさっそくエアコンの設定温度をめぐって、熾烈なリモコン争奪戦を繰り広げています。うちの旦那は100kgを超える大男なので部屋をキンキンに冷やすんですが、そのくせ冷え性で足先が冷たいなどと愚痴るのでもはや何がしたいのか分かりません。
凍えるほど冷やされるとさすがに腹が立つので、最近はバレないようにアプリでひっそり温度を上げています。私は26度設定ぐらいがいいのですが、みなさんは何度がお好きでしょうか。冷え性にならない程度でおすすめの設定温度があれば、ぜひ教えていただきたいです。
今回はつい先日レインズで2020年の4月~6月における中古住宅の市況データが発表されたので、そのデータを見ながらコロナショックが住宅市場に与えた影響と物件の買い時&売り時を探っていきたいと思います。
中古マンションの成約件数は過去最大の大幅減少
2020年4月~6月の中古マンションの成約件数の前年比は、首都圏で-33.6%、近畿圏で-24.1%の大幅減少となり、1990年のレインズ発足以来最大の減少率を記録しています。(ちなみにレインズとは国土交通大臣指定の公益財団法人不動産流通機構が運営する「不動産流通標準情報システム」というコンピューターネットワークシステムのことで、不動産取引には欠かせないインフラです。)
次に気になるのが不動産価格の推移ですが、以前は「コロナで半値になるのでは・・」と危惧されていたものの実際はどうなんでしょうか。こちらをご覧ください。
<首都圏>
首都圏の成約㎡単価については前年同期比で-0.4%とほぼ横這いですが、前期比を見ると-4.5%なので今のところは下落傾向にあると見れます。また新規登録(売り出し)件数は一気に減少していますが、それ以上に成約件数の下がり方が顕著です。
そうなると在庫が有り余っているのかと思うところですが在庫件数も減少しているとのことなので、コロナショックで売り出しをストップしているということでしょう。これだけ成約件数が落ち込んでいるのに価格が維持されているということは、今購入している不動産投資家は物件購入に対する動機が強いことが伺えます。
次に近畿圏の不動産価格推移も見ていきます。
<近畿圏>
出典:公益財団法人東日本不動産流通機構 季報 Market Watch サマリーレポート2020年4~6月期
公益財団法人近畿圏不動産流通機構 近畿圏不動産流通市場の動向について(2020年4~6月期)
近畿圏も首都圏と同じように、成約価格は前年に比べ下落傾向にあります。近畿圏では2019年10月の消費増税以降すでに中古マンションの価格は下落傾向にありましたが、今回のコロナショックで高額物件を中心に取引がストップ。外出自粛も市場の低迷に拍車をかけた形となりました。
成約件数とともに下落の一途をたどる近畿圏の不動産価格ですが、外出自粛による来店客の減少や営業社員の在宅勤務などの状況は現在解消されつつあるため、今後の取引は前年に近い水準で行われていくものと考えられます。
コロナショック後の投資用物件の売り時&買い時はいつなのか
現在は不動産業界も経済活動が制限されているため、どうしても今じゃなきゃダメ!というような理由がない限りは物件の売却や購入を急ぐ必要はないでしょう。とはいえ、コロナ後の物件売買のベストタイミングは知っておきたいところ。
それを知るには、リーマンショック後の不動産市場の動向がカギになります。不動産価格は日経平均株価に遅れて連動する形で推移していくものとされていて、両者の相関関係は日経経済新聞でも取り上げています。
当時リーマンショックによる影響が不動産市場に生じたのは、半年~1年程度後でした。このことから考えると、コロナショックによる影響は3月から数えて9月~12月ぐらいに訪れると予想できます。なので中古マンションを買うなら9月~12月あたりから2021年以降がねらい目といえるでしょう。
一方売り時はいつなのでしょうか。現在新築マンションを取り扱っているデベロッパーの多くが活動を自粛しているため、物件の供給戸数は大幅に落ち込んでいます。その反面需要はあるので価格を下げる必要性があまりないとすると、マンション価格はゆっくりしっとりと下落していくと考えていいでしょう。したがって、売り時は「思い立ったその日」。できるだけ早い方がいいかもしれませんね。
とはいえ、売買活動は焦らず慎重かつ丁寧に進めていくことが大切です。