世の中にハゲに悩んでいる人は多いけど、ハゲ治療に行くと決意する人、そしてそれを続けている人は意外と少ないんじゃないかと思います。
理由は2つあります。1つは、治療費が高い。そして2つめは、副作用が怖い。
治療費は1年で大体100万位。
副作用としてよく言われるのは、「ちんちんが立たなくなる」、そして「初期脱毛」。
なかなか屈辱的な副作用です。
僕は当時、かなり本気で悩んでいましたので、意を決して全国的にも薄毛治療で有名な「AGAスキンケアクリニック」のカウンセリングに行きました。
受付のお姉さんが美人で、でも視線が僕の薄毛に向いている気がして、すごく恥ずかしかったのを覚えています。
カウンセリングでは、いろんな人のビフォーとアフターの写真を見せてくれました。僕よりもずっとハゲている人がふさふさになっていく写真を沢山見て、胸が高鳴りました。
最後に血液検査をして、ハゲ治療ができるかを事前確認したところOKとなりました。
僕は決心しました。
これで治らなかったら、もう織田無道のような坊主にしよう。
出家も覚悟で申し込みをしました。
治療内容はとてもシンプルでした。
基本的には2つの薬を毎朝飲むだけ。
ただ、効果をより早く確実に強く得たい人向けに、その薬を直接頭皮に注射するオプションがあります。この注射の値段がべらぼうに高い。
僕は必死でしたので、年6回注射を打つオプションをつけました。そのオプションだけで100万ちょっとは越えてました。
計200万を投入してから1年後、僕の髪の毛はふさふさに戻りました。
翌年から、同じ薬を代行輸入できるサイトを見つけて、今でもそこから購入し続けています。治療費は月2千円になりました。
副作用は正直、最初は怖かったです。
でもちんちんが立たないより、ハゲのせいで異性にモテない事の方が、僕には深刻でした。ハゲでちんちんが立っても意味ないやん、と思ってました。
そしてもう一つの副作用、初期脱毛が辛かったです。
ハゲ治療始めると翌月からおよそ3カ月間、治療を始める前より、さらにハゲ散らかします。怖くなって、途中でやめてしまう人の気持ちがよくわかります。だって、シャワーのたびに、手に100本単位の抜けた毛が、まとわりつくんですよ。軽くホラーです。
しかしその苦しい時期を超えれば、つるつるしていた頭皮に、びっしりと産毛が生えてきて、そこから半年後には思い焦がれた若き日の自分が、鏡の中に戻ってきます。
毎朝、髪の毛のセットに悩まなくていい、みんなの視線が怖くない。
この投資は、成功だったと心から思いました。
余談ですが、人は安心すると油断します。
ハゲが直って一安心して、薬を飲むのをやめたら、半年後ハゲに戻りました。慌ててまた薬を飲み始めましたが、初期脱毛からやり直しでした。
バカな僕はこれを3回も繰り返し、ようやく悟りました。
「自分の力で毛が生えてるのではない、薬の力で生やして頂いてるのだ」、今ではそう謙虚な気持ちで日々過ごしています。