行間を読む

不動産投資家のみなさん、こんにちは。

突然ですが、みなさんは速読法って知っていますか? やたら分厚い実用書から、小説、参考書、教科書まで、すさまじいスピードでページをめくりまくって読んでいく方法です。

最近、私の周りの不動産投資家の間で、この速読法が流行っています。

確かに、3時間かかる本が15分程度で読めたら、2時間45分の儲けがでます。

2時間45分といったら、新幹線で東京から京都あたりまで移動可能な時間ですから、儲けた時間で大文字焼きが見に行けますね。

ただ速読法は、結局のところ文章の要点のみを探して読み、重要な部分だけをインプットするやり方です。なので、ノウハウや技術だけを読めばことたりる、参考書・教科書・投資に関する書籍にはぴったりでしょう。

しかし、小説やエッセイなど、作者の思いが込められた本とは、相性がよくありません。なぜなら、ノウハウや技術ではない部分、さして必要に思えない文章や行間にこそ、意味がある場合が多いからです。

例えば漫才ですが、M-1に代表される「テレビのゴールデンタイム向け」の漫才は、短い時間の中で確実にお客さんを笑わせる技術が必要です。「競技漫才」とも言われており、必然的に早いテンポでボケが詰め込まれた漫才になります。

一方、劇場などでベテランが披露する漫才は、ド定番のボケやツッコミを、間合いで盛り上げるものが多く、内容よりも「味」で笑わせたりします。

この2つの漫才の違いも、「要点を押さえる」VS「行間を味わう」に似ている気がしますよね。

また、例えば映画のスタッフロールです。

映画館では、スタッフロールが流れた瞬間に退出する人もいますが、映画好きほどこの時間に席は立ちません。

なぜなら、スタッフロールは映画の余韻に浸る時間であり、映画製作者たちもこのスタッフロールの「間」の時間を、充分に計算して作っているからです。

ずいぶん話が遠くまで行ってしまいましたので、グイッと元に戻します。

不動産投資をしていると、知らぬ間に「効率化」が大好きになってきます。だからこそ、速読法が流行るわけです。

でもよくよく人生を俯瞰して考えると、効率化に切り捨てられた、不必要に見える中にこそ、豊かさのエッセンスは潜んでいるのかなあ、とも思うわけです。

間を楽しむ。

行間を楽しむ。

考えることを楽しむ。

昔、「せまい日本、そんなに急いでどこへ行く」という標語が流行りましたが、あれはなかなかうまい言葉ですね。

慌てんぼうの不動産投資家のひとりとして、今一度噛みしめてみたいと思います。

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