昨年新築マンションの入居説明会に行った際、横並びの50代ぐらいのおじさまと30代イケメン風メンズ(マスクをしてたんで実際にイケメンかどうかは不明)がどちらも借入無しでの購入だったという話を盗み聞きして、「えっ!?最近のマンション購入者のスタンダードってこれなの!?」とひどくカルチャーショックを受けました。
「しがないサラリーマンの我らはバンバン借りまくりなんですけど・・」と意気消沈しつつ薄目で会場を見渡していたら、ふんわりと風に乗ってキャッシュ一括購入の彼らは転売もしくは賃貸目的の不動産投資家だという情報を耳にし、なぜか心底安心した次第です。
冷や汗に濡れた会場を後にし家に帰ってきて、ふと「なんで彼らはローンを組まずにキャッシュで購入するんだろうか」という疑問が湧きむず痒くなってきたので、いろいろ調べてみました。
そんなこんなで、今回は不動産投資では現金購入とローン購入どっちかお得なのかについてさらっとお話ししていきたいと思います。
まず最初に結論だけ申し上げますと、現金購入とローン購入どっちがお得?の答えはずばり、「人による」でした。想像通りで呆れてるところさらに畳みかけるようでなんですが、現金購入は「お金がある選ばれし者」にしかできません。
どっちが得かの前に、お金がなければ現金購入はできないのです。それもかなりの額の。つまり、入居説明会にいた50代のダンディおじさまもマスクイケメンもなかなかな額の現金をすでに持っていたということになります。
もはや現金購入の損得よりも彼らがなんでそんなにお金を持っているのかの方が知りたいところですが、ひとまずそこへの興味は置いときます。
そんなお金のある彼らが現金購入するメリットとは一体何なのでしょうか。ここで、不動産投資で現金購入する一般的なメリットをご紹介しちゃいます。
・ローンを組まないから金利を払わなくて良い
・毎月の返済がない
・再建築不可物件などのローンが組めない物件でも購入できる
まぁ・・そうだよね。ローン組んでないんだから返済なんてないし、金利もそりゃあないでしょう。賃貸に出せば家賃のほとんどが手元に入ってくるし、空室リスクにおびえる必要もない。
でも、なぜでしょう。素人ながら、これだけのメリットで彼らが現金購入に踏み切ったとは思えない。そこで、不動産投資におけるローン購入のメリットも調べてみました。
・レバレッジを効かせられる
・団体信用生命保険に加入できる
・少ない資金で買える
・ROI(投資収益率)が高い
・金融機関から信用される
・住宅ローン控除を受けられる
現金購入を選んだ時点でこれらローン購入のメリットは受けられないので、これ以上のメリットが彼らにはあったということになります。
メリットの数だけでもローンの圧勝のように見えますし、謎は深まるばかりです。しかも今は超低金利時代。コロナショックで金利が上がるかもしれない不安はあるものの、今のところローンを組むリスクはそこまで高くはありません。
んー何だかなーと思っていた矢先、某大手不動産情報サイトで50代中井貴一似おじさまとイケメンマスクマンの部屋が購入価格よりもかなりの高値で売りに出されているのを発見。1か月後にはしれっと売れてました。
「なんだ、ただ買ってすぐ売るつもりだっただけじゃん。」
引き渡しから1か月あまりの転売劇にあっけに取られたWith コロナ。
彗星のごとく現れ秒速で売り逃げしていかれた不動産投資家の方々にはまだご挨拶もできていませんでしたが、さすがだなーと感心しつつ「もう会えないのか」となんだか寂しくなった一時でした。
ちなみに最近の不動産投資のスタンダードは、頭金を現金、残りをローンで買う「ハイブリッド型」とのこと。
ハイブリッド型なら現金購入のメリットもローン購入のメリットもどちらも手にできちゃいますし、そりゃあみなさま選ばれますよね。
車も加湿器も不動産投資も、時代はハイブリットのようです。